環境問題と障がい者雇用――「人の手」をどう生かすか

最近、多くのスーパーで、牛乳パックや食品トレイ、ペットボトルなどを回収するコンテナを見かけるようになりました。

買い物のついでに、きちんとごみを仕分け、それぞれの回収コンテナに入れている人を見ると、自然と尊敬の念を抱きます。


環境問題への対応が重要であることは、広く認識されています。
一方で、ごみを細かく仕分けることを面倒に感じたり、近距離でも自家用車を利用したりする人も少なくありません。

環境問題への対応には、「心がけ」だけではなく、実際の「労力」が伴います。
だからこそ、環境に配慮した行動を社会全体に広げていくことには、難しさがあります。


これは、環境問題が抱える悲しい、しかし現実的な一面ではないでしょうか。


私たちは、この「労力」を単なる負担として捉えるのではなく、障がいのある方の仕事や雇用機会の創出と結びつけることに取り組んでいます。


これまで主に工業分野で、環境問題への対応に必要な作業を障がいのある方の仕事として切り出し、環境課題への対応と雇用機会の創出を同時に実現することを目指してきました。


いわば、「環境問題×障がい者雇用」という取り組みです。



一方、最近では、放置林や竹害、鹿・猪による農作物被害、外来種の侵入など、農林業に関わる環境問題を耳にする機会も増えてきました。

これらの問題への対応にも、森林を整備する、鳥獣被害を抑えるために罠を仕掛けたり駆除したりする、除去した動植物を処分するなど、さまざまな「人の手」が必要です。


環境問題には、「問題を解決したい」という思いだけでは解決できず、そこに必要な労力を誰が担うのか、という課題が常に存在します。
だからこそ私たちは、その「労力」を新たな仕事として捉え直すことに可能性があると考えています。


環境課題への対応と担い手不足の解消。そして、障がいのある方の社会参加・活躍の場の創出。

一見すると別々の課題に見えるものを、「仕事」という接点で結びつけることで、環境、地域・企業、障がいのある方の三者にとってプラスとなる仕組みをつくることができるのではないでしょうか。

私たちはこれからも、既存の仕事への配置を考えるだけではなく、社会が必要としている「人の手」に着目し、さまざまな形で障がい者雇用の可能性を広げ、発展させていきたいと考えています。